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養育費の不安に備える離婚公正証書作成サポート

離婚協議書

「離婚届はもう書いてあるんです」。そうおっしゃりながら、離婚協議公正証書についてご相談にいらっしゃる方が少なくありません。親権も財産分与も、だいたい話はついている。あとは提出するだけ。それでも、どこか落ち着かない。その正体は、たいてい養育費を口約束のままにしていいのだろうか、という一点にあります。

私のところに届く離婚のご相談で、いちばん多いのが養育費に関する不安です。「口約束だけで払ってもらえるのか不安」「途中で支払いが止まったらどうしたらいいのか分からない」「金額はいくらが適正なのか分からない」。言葉は違っても、根っこにあるものはよく似ています。

こうしたご相談が増える背景にあるのは、法律の知識が足りないことではないと私は考えています。離婚を目の前にした方が抱える心理的な不安と、離婚後に現実として起こりうるリスク。その二つが重なったとき、人は書面に残しておきたいと思うのだと感じています。

口約束のままでは、なぜ不安が消えないのか

実はこれ、数字で見ると多くの方が驚かれるところです。母子世帯のうち養育費の取り決めをしているのは46.7%、現在も受けている世帯は28.1%でした(出典:厚生労働省「全国ひとり親世帯等調査」、2021年度実施・2022年公表)。取り決めをしていても、受け取れているとは限らないということです。

もっとも、支払いが途切れる理由は相手の悪意だけとは限りません。転職や収入の変化、再婚、病気。生活が変われば、月々の支払いは後回しにされがちです。だからこそ、気持ちが通じているうちに条件を形にしておく意味があります。

遺言書のご相談では、私はよく予防注射に例えてお話ししています。病気にならないように前もって備えるのと同じで、残されたご家族がもめないよう、あらかじめ整理して記しておく。離婚の取り決めにも、同じことが言えるのではないでしょうか。

離婚を急ぐあまり口約束で済ませてしまうと、浮いたわずかな時間の代わりに、この先十数年の不安を抱えることになりかねません。

公正証書にすると何が変わるのか

公正証書とは、公証役場で公証人が当事者の合意内容を確認し、法律の定める方式にしたがって作成する公文書のことです。ご夫婦だけで作った離婚協議書と違い、原本が公証役場に保管されますので、そんな約束はしていないと言われたり、書き換えられたりする心配がありません。

そのうえで、離婚協議公正証書でとくに大切なのが強制執行認諾文言です。強制執行認諾文言とは、支払いが滞ったときは直ちに強制執行を受けても異議を述べない、とあらかじめ記しておく条項のことをいいます。この一文があると、裁判を起こして判決を得る手順を踏まずに、給与や預貯金の差押えを申し立てることができます。

もうひとつ、大きな変化があります。父母の離婚後等の子の養育に関する見直しを行う民法等の一部を改正する法律(令和6年法律第33号)が、2026年4月1日に施行されました(出典:法務省、2026年)。養育費の債権に一般先取特権が付与され、取り決めのないまま協議離婚した場合にも一定額を請求できる法定養育費の制度が新設されています。

それなら公正証書はもう要らないのでは、と思われるかもしれません。私はそうは考えていません。法定養育費は最低限の水準として法務省令で定められたものですし、先取特権が及ぶ範囲にも限りがあります。何より、進学費用の分担や面会交流のやり方といった、そのご家庭にしかない事情は、法律が自動で埋めてくれるものではないからです。

養育費で決めておきたい5つのこと

金額については、家庭裁判所が公表している養育費算定表が目安になります。ただしこれは目安であって、上限でも下限でもありません。ご夫婦双方が納得されるなら、算定表と異なる額を定めることもできます。

次に見落とされやすいのが、いつまで支払うのかという終期です。20歳までとするのか、22歳に達した後の最初の3月までとするのか。大学進学を考えているご家庭で、ここを曖昧にしたまま離婚届を出してしまうと、あとから話が振り出しに戻ってしまいます。

大学の入学金や授業料も負担してもらえるのか、というご質問もよくいただきます。月々の養育費とは別に、進学費用や医療費といった特別な出費をどう分担するかを、あらかじめ条項として書いておく方法があります。分担の割合や、その時点で協議する旨を残しておくだけで、話し合いの出発点がまるで違ってきます。

再婚したら養育費はもらえなくなるのか、という不安を抱えている方も多くいらっしゃいます。受け取る側が再婚しただけで、養育費の支払義務が当然になくなるわけではありません。再婚相手とお子さまが養子縁組をした場合などに扶養の関係が変わり、減額の協議になることがあります。

支払う側に新たな扶養家族ができた場合も同じです。いずれも個別のご事情によって結論が変わりますので、事情が変わったときは協議する旨の条項を入れておくことをおすすめしています。

最後は支払方法です。振込先、支払日、遅れたときの取り扱い。細かいようですが、ここが曖昧だと毎月のやり取りが負担になっていきます。

自宅と住宅ローンが、いちばんもつれやすい

私はハウスメーカーの営業担当として、31年間で170棟の住まいづくりに携わってきました。家を建てるときは、施主ご本人だけでなくご家族それぞれの意向を伺いながら、細かく調整していく仕事です。その経験があるからこそ、離婚のご相談でとくに時間をかけて伺うようにしているのが、ご自宅の登記名義と住宅ローンの契約内容です。

財産分与の話し合いでは、私と子どもが家に住み続けるという合意まではすんなり決まることがあります。ところが、その家の名義は誰なのか、住宅ローンの債務者と連帯保証人は誰なのか。ここを確かめないまま公正証書にしてしまうと、あとから身動きが取りにくくなります。

とくに気をつけていただきたいのは、公正証書に住み続けると書いても、それはご夫婦の間の約束であって、金融機関との契約が変わるわけではないという点です。名義人が返済を止めれば、住んでいる側が退去を求められる事態も起こりえます。養育費の代わりに住宅ローンを負担してもらう取り決めも、将来の見直しが難しくなる面があります。

私は宅地建物取引士、二級建築士、二級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格も持っています。まさる行政書士事務所では、不動産と家計の両面から、この部分を慎重に確認していきたいと考えています。

作成の進め方と、行政書士にできること

進め方そのものは複雑ではありません。まずご事情を伺って条件を整理し、離婚協議書の原案を作成します。その原案をもとに公証役場と事前のやり取りを行い、日程と必要書類を整えます。当日はご夫婦双方が公証役場で内容を確認して署名押印し、正本と謄本を受け取って完了です。

必要になるのは、戸籍謄本や本人確認書類のほか、不動産があれば登記事項証明書、年金分割を定める場合は年金分割のための情報通知書などです。手数料は、取り決める金額に応じて公証人手数料令で定められています。

ここで正直にお伝えしておきたいことがあります。行政書士がお手伝いできるのは、話し合いがある程度まとまっている協議離婚について、その内容を書面に整える部分です。相手方と交渉したり、調停や裁判の代理をしたりすることはできません。内容によっては他の士業に依頼した方が適切なケースもありますので、状況に応じて弁護士や司法書士といった専門家をご案内することも可能です。

行政書士の価値は、いい意味でハードルが低く、身近なことだと思っています。どこにお願いすればいいのか分からない、という段階で声をかけていただければ、一緒に整理していけます。

ご相談は事務所にお越しいただくほか、出張相談にも応じています。ご自宅に伺った方が暮らしぶりを把握でき、リラックスした環境で本音をお聞きできると感じているからです。オンライン相談や土日祝・早朝夜間の対応も、ご要望があれば柔軟にお受けしています(https://masarukanno.com/)。

離婚届を提出して終わりではありません。離婚後の生活を安心して送るための約束を、確実な形で残しておくこと。それが離婚協議公正証書の役割です。これは元配偶者を縛るためのものではなく、ご自身の生活とお子さまの将来を守るための備えです。

宮城県名取市のまさる行政書士事務所では、名取市、仙台市、岩沼市、亘理郡を中心に、遺言書作成や相続手続とあわせて離婚協議書の作成もお手伝いしています。マイベストプロ宮城の登録専門家として、菅野勝が直接お話を伺います。まずはお気軽にご相談ください(https://masarukanno.com/)。

まとめ

離婚の取り決めは、相手を縛る鎖ではなく、これから先の暮らしを支える土台になるものだと私は思っています。合意できたその日のうちに、確かな形に残しておいていただきたいと願っています。

【こんな方はご相談ください】

養育費の取り決めを口約束のままにしている方

大学進学費用や面会交流の条件をどう書けばよいか迷っている方

自宅と住宅ローンの扱いを含めて財産分与を整理したい方

お問い合わせはこちらからお願いいたします(https://masarukanno.com/)。マイベストプロ宮城のページからもご相談いただけます(https://mbp-japan.com/miyagi/masarukanno/)。