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「債務を負っている方」のための遺言書の書き方

遺言書作成チェック集(財産編)遺言書の書き方講座

 こんにちは、「非接触オンライン遺言サポート」宮城県名取市まさる行政書士事務所 菅野勝(かんのまさる)です。

 今回は、【遺言書の書き方講座 財産編 vol.16】として、『「債務を負っている方」のための遺言書の書き方』についてお伝えしたいと思います。

 こんにちは、名取市の遺言サポート行政書士 菅野 勝(かんの まさる)です。遺言書を作成する皆様共通のメリット・理由は、相続開始時に面倒な遺産分割協議書が不要となり、相続手続きを円滑に進められることです。

 遺言を作成しようと思った時に知っておきたいチェックポイントを解説します。

「債務を負っている方」のための遺言書の書き方

今回のチェックポイント

  • 債務の種類
  • 債務の承継に対する考え方
  • 遺言における債務の承継
  • 葬儀費用について
  • 遺言執行費用について
  • 遺言作成に当たって確認すべきこと

債務の種類

 人は、日常生活の過程で様々な債務を負っているケースが多いかと思います。

 例えば、生活費のためにクレジットカードを利用したり、家を新築する際に住宅ローンを組んで返済したり、アパートを建てる際にはアパートローンを利用したりします。

 また、所有不動産について支払うべき固定資産税などが未納になってしまっている場会の未払金なども債務として考えられます。

 これらの債務は、本人が死亡した際に、「相続債務」となり、相続人に承継さることになります。

債務の承継に対する考え方

 相続人は、相続開始の時から、「被相続人の一身に専属したものを除き」、被相続人の一切の権利義務を承継します(民法896・899)。

 したがって、相続人は、被相続人の負っていた債務も相続分に応じて承継することになります。

 「相続債務」のうち、判例によれば、「被相続人の借金等(金銭債務)のような分けることが可能な債務(可分債務)については、法律上当然に分割され、各共同相続人がその相続分に応じてこれを承継することになる」との判断が下されております(最判昭34・6・19判時190・23)。

 したがって、この様な借金等金銭債務は債権者が関与することなく、被相続人の遺言のみでは、誰か特定の相続人にだけ金銭債務を承継させることはできません。

遺言における債務の承継

 前記判例による相続債務についての考え方に、その後の判例(最高裁平成21年判決)理論を踏まえると、遺言者の意思のみで特定の債務を特定の相続人に負担させることはできませんが、遺言の中で「債務の承継について」定め、「相続債権者の承認」が得られれば、相続後の債務の承継が容易になるといえます。

 例えば、抵当権が設定された不動産を特定の相続人に相続させたい場合には、当該抵当権によって担保されている債務(例えば、住宅を新築するために銀行から借り入れた住宅ローン)も、この住宅を引き継いだ特定の相続人に承継させたいと思うのが通常かと思います。

 また、当該不動産に未納の固定資産税等があった場合には、この未納の固定資産税等は、当該不動産を相続した相続人が支払うことが合理的であると考えられます。

 このような場合、「遺言」に「債務の承継についての規定」をしておくことにより債務の承継が容易になります。

葬儀費用について

 死亡した後に行われる葬儀について、通夜や告別式、火葬等の過程で様々な費用が発生します。

 しかし、この葬儀費用については、相続開始後に発生した債務であり、また一次的には喪主(祭祀主催者)が負担することになります。

 この葬儀費用は、相続財産に関する費用(民法885①)ともいえませんから、「相続債務」となりません。

 しかし、「葬儀費用の負担者」を「遺言」で定めておいた場合には、これが当該負担者への相続条件(負担)とみることができるので、その者による負担を促すこととなり、円滑な処理がされる可能性が生じます。

 したがって、「葬儀費用の負担者を遺言によって指定」しておくことは、葬儀費用の負担をめぐる紛争解決に資すると言えます。

遺言執行費用について

 遺言執行費用(相続財産の管理費用や不動産の所有権移転登記費用等)及び遺言執行の報酬については「遺言に関する費用」(民法1021)として、相続財産が負担することになります。

 また、この場合でも、「遺言」で「遺言執行費用等の負担者が指定」がされていれば、その指定に従うことになります。

 遺言執行費用は、預金解約などの場合に必要になります。

 一人の相続人に全財産を相続させる場合には必要ないかもしれませんが、そうでない限り、「遺言」において「遺言執行費用の負担者」を明確にしておくことをお勧めします。

遺言作成に当たって、確認すべきこと

 遺言作成に当たってまずは、現時点で負担している債務の内容、金額等を明確にする必要があります。

 金融機関からの借入履歴について、①銀行系の借入れは、「全国銀行個人信用情報センター」へ、②割賦販売や消費者ローン系の借入れは、「割賦販売法・貸金業法指定信用情報機構(CIC)」へ、③クレジットカード系の借入れは、「日本信用情報機構(JICC)」から信用情報の開示を受けることによって確認できます。

 また、借入れについて、「不動産を担保にしている債務か?」を確認する必要があります。

 所得税や固定資産税等の未納の有無については、「納税通知書」を取得することによって確認できます。

 仮に、債務を特定の相続人に承継させたい場合には、その相続人と事前に相談しておく必要があります。

 また、「葬儀費用」や「遺言執行費用」についても、同様に喪主や遺言執行者となるべき者と相談をしておくべきです。

条項例
第○条 遺言者は、遺言者の所有する次の土地を、妻A(昭和○年○月○日生)
    に相続させる。
    (省略)
第○条 遺言者は、前条に定める相続の負担として、次の債務・費用を妻Å
    に承継・負担させるものとする。
    ① 遺言者が負担する前条の不動産を担保とする○○銀行の借入金
      債務
    ② 遺言者が負担する前条の不動産の未払の債務、公租公課
    ③ 遺言者の葬儀、埋葬等の費用
    ④ 本遺言執行に関する費用
    ⑤ 遺言執行者に対する報酬

 今回は、以上となります。

*参考文献 「遺言書作成・聴取事項のチェックポイント」伊庭 潔著

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