「来週、屋根の点検でドローンを飛ばす予定なんです」。ドローン飛行許可のご相談は、こうした具体的な予定とセットで持ち込まれることがほとんどです。空撮の案件が決まった、測量の日程が動かせない、イベントの撮影日が迫っている、等の理由で急いでいるが、申請のやり方がわからない。そんな状態でご連絡をいただきます。

お話を伺ってみると、多くの方が同じところでつまずいていらっしゃる印象です。
申請の入力で手が止まってしまう理由
DIPS2.0とは、国土交通省が運用するドローンの機体登録や飛行の許可・承認の申請をオンラインで行うためのシステムのことです。画面は順を追って進む作りになっていますので、操作そのもので行き詰まる方はそれほど多くありません。
止まってしまうのは、その手前の部分です。自分の飛ばし方がどの区分にあたるのか、どの書類を用意すればよいのか。ここが定まらないまま入力を始めると、途中で判断ができなくなってしまいます。
「ネットで調べても難しい」とおっしゃる方が多いのですが、情報が足りないわけではないと感じています。それよりも、調べた内容を自分のケースに当てはめる作業が難しいのです。

補正の指示が届いたところで手が止まり、そのまま日にちが過ぎてしまった、という方もいらっしゃいました。ご本人としては後回しにしたつもりはなく、どう直せばよいのかが分からなかったということです。
ご相談をいただいたときに私が最初にお聞きするのは「いつ、どこで、どのくらいの高さで、何のために飛ばすのか」の四点です。ここが具体的になるほど、必要な手続きの形は決まっていきます。逆にここが曖昧なままだと、書類だけ揃えても中身が噛み合いません。
許可が要るかどうかの見分け方
「これくらいなら大丈夫ですよね?」と確認されることがよくありますが、判断に迷いやすいのは、夜間の飛行、目視の範囲を超える飛行、人口集中地区での飛行、そして人や建物の近くを飛ぶ場合です。これらのケースでは、ご自身では日常の作業のつもりでも、区分としては手続きが必要になることがあります。
また人口集中地区(DID)とは、人口密度の高いエリアとして国が指定している区域のことで、現地の見た目は住宅地でも、その区域に入っているかどうかで扱いが変わってきます。

「違法にならないか心配」「知らずにルール違反をしたくない」。この二つは、ご相談の場でとてもよく出てくる言葉です。飛ばすこと自体より、知らないうちに違反してしまうことを恐れていらっしゃる方が多いという印象を持っています。
「イベントの撮影を頼まれたのだけれど、これは許可が必要なのだろうか?」というご相談もいただきます。飛ばす場所と時間帯、周囲にどれだけ人がいるのか。そのあたりを一緒に整理していくと、ご自身で判断がつかなかったことも、はっきりしてくることが多いように感じます。
私は、迷いが残っている状態では飛ばさない、という考え方をお勧めしています。飛んでしまってからでは、後で問題に気付いても取り消すことができないからです。
もうひとつ、私が仕事の上で大切にしているのは、疑問を先延ばしにしないことです。分からない点を抱えたまま日程だけが近づいてくる状況は、依頼される方にとっていちばん不安が大きいところだと思います。
対面でお話を伺うことにこだわる理由
以前ご相談くださった方は、すでに一度、遠方の事務所にメールと電話で問い合わせをされていました。ただ、やり取り自体はしていたものの、文面だけでは内容を理解しきれず、手続きが止まったままになっていたそうです。図も画面も見えない状態で言葉だけの説明を受けても、初めての方には全体像が結びにくいのだと思います。
そこで私の事務所で直接お会いして、実際の申請画面を一緒に見ながら手続きを進めました。どこに何を入力するのか、この飛ばし方はどの区分にあたるのか。その場で一つずつ確認していきます。
面談のあとに出てきたご質問についても、できるだけその日のうちにお返事するようにしました。分からない点を持ち帰らせない。これは、ハウスメーカーの営業として三十一年間、施主さまとご家族のお話を伺ってきた頃から変わらない、私の仕事の進め方です。

ご希望があれば、ご自宅や現場に伺うこともあります。事務所にお越しいただくより、実際に飛ばす場所や普段の作業の様子が見えるほうが、こちらの理解も早くなるからです。住まいづくりの仕事をしていた頃から、現場に足を運ばないと分からないことは多いと感じてきました。
なお、このときは補正もなく、短い期間で許可が下りました。もっとも、審査にかかる期間は飛行の内容や申請の時期によって変わりますので、どなたにも同じ進み方をお約束できるものではありません。
後日このご依頼者様からは、「地元で対面で対応してもらえる行政書士は頼りになる。今後も相談に乗ってほしい」という言葉をいただきました。名取市に事務所を構えている意味は、こういうところにあるのだと思っています。
許可が下りてからが本当のスタートです
許可証が届いた時点で手続きが終わると思っていらっしゃる方が意外と多いのですが、実際には、飛行のたびに飛行計画を通報する、飛行日誌を記録して残しておく、期限が来れば許可の更新をする、といった運用が続いていきます。万一の事故が起きたときにどう動くかも、あらかじめ決めておきたいところです。
一方で、建設業、不動産業、太陽光発電設備の点検、動画制作、農業など、本業を持ちながらドローンを使う方ほど、この運用の部分が負担になりやすいと感じています。申請の作業より本業に集中したい、というお気持ちはもっともだと思います。
これから開業を考えている方、空撮や点検を事業として続けていきたい方であれば、最初の組み立てがなおさら重要になってきます。一回の許可を取ることと、事業として飛ばし続けられる状態をつくることは、少し違う話だからです。
ですので私は、許可を取って終わりではなく、そのあとも落ち着いて飛ばせる状態にするところまでが仕事だと思っています。
ドローンの飛行許可は、制度を知っている側から見れば手順の問題ですが、初めての方にとっては「何が分からないのかが分からない」ところから始まります。だからこそ、画面を一緒に見ながら、その場で一つずつ確認できる相手が近くにいることには意味があると思います。
宮城県名取市のまさる行政書士事務所では、直接お会いしてお話を伺うことを大切にしながらドローン飛行許可の申請をお手伝いしています。仕事の予定がすでに決まっている方も、これから始めようという段階の方も、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
ドローンの飛行許可は、順番に確認していけば落ち着いて進められる手続きだと思います。迷いを抱えたまま飛ばさないこと。遠回りに見えて、それがいちばん確かな進み方だと感じています。
・DIPS2.0の入力が途中で止まってしまった方
・空撮や点検の予定が決まっていて、飛行許可の手続きを急いでいる方
・夜間や目視外、人口集中地区での飛行が許可の対象になるか判断できない方
ご相談は、宮城県名取市のまさる行政書士事務所までお気軽にお寄せください。

