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自己使用の「建物」を所有している方のための遺言書の書き方 

遺言書作成チェック集(財産編) (6)遺言書の書き方講座

 こんにちは、「非接触オンライン遺言・相続サポート」宮城県名取市まさる行政書士事務所 菅野勝(かんのまさる)です。

 今回は、【遺言書の書き方講座 財産編 vol.4】として、『自己使用の「建物」を所有している方のための遺言書の書き方』をご案内します。

 遺言書を作成する皆様共通のメリットは、相続開始時に面倒な遺産分割協議書が不要となり、相続手続きを円滑に進められることです。

 遺言作成時に知っておきたいチェックポイントを解説します。

自己使用の「建物」を所有している方のための遺言書の書き方

今回のチェックポイント

  • 建物の特定の仕方
  • 区分所有物の場合
  • 未登記の建物がある場合
  • 建物を増築したが、増築部分が未登記である場合

建物の特定の仕方

 遺言書における建物の特定の仕方は、所在家屋番号種類構造床面積となります。

 建物における所在は「○○市○○町○○丁目○○番地○○」となります。

条項例
第○条 遺言者は、遺言者の所有する次の建物を、妻A(昭和○年○月○日生)
    に相続させる。
    所在    ○○市○○町○○丁目○○番地○○
    家屋番号  ○○番○○ 
    種類    居宅
    構造    木造瓦葺2階建
    床面積   1階 ○○.○○平方メートル
          2階 ○○.○○平方メートル

区分所有建物の場合

 マンションの一室のような区分所有建物は、まず一棟の建物(マンション全体)と専有部分(マンションの部屋部分)に分かれ、一棟の建物の表示として、所在と建物の名称を、専有部分の表示としては、家屋番号、建物の名称、種類、構造、床面積を記載します。

 区分所有建物には、敷地権の登記がされたものと敷地権の登記がされていないものがあります。

 敷地権とは、区分所有建物の敷地の利用権と区分所有建物とを分離して処分できないとしたものです。

 区分所有建物の登記簿等に「敷地権の表示」がされていれば敷地権登記のされた区分所有建物ということになります。

 「敷地権の表示」がなければ、別途土地の登記簿又は登記記録を取得しなければなりません。

条項例 (敷地権登記のある区分所有建物の場合)
第○条 遺言者は、遺言者の所有する次の区分建物を、妻A(昭和○年○月○日生)
    に相続させる。
   (一棟の建物の表示)
    所在      ○○市○○町○○丁目○○番地○○
    建物の名称   ○○マンション
   (専有部分の建物の表示)
    家屋番号    ○○番○○
    建物の名称   ○○号室
    種類      居宅
    構造      鉄骨鉄筋コンクリート1階建
    床面積     1階部分 ○○.○○平方メートル
   (敷地権の目的たる土地の表示)
    土地の符号   1
    所在及び地番  ○○市○○町○○丁目○○番○○
    地目      ○○.○○平方メートル
   (敷地権の表示)
    土地の符号   1
    敷地権の種類  所有権
    敷地権の割合  ○○分の○○

未登記の建物がある場合

 建物は、必ずしも登記がされているとは限りません。

 登記されていない場合がありますので注意し、確認が必要です。

 確認方法として、固定資産税の通知書及び建物課税台帳(名寄帳)で確認することが有用です。

 その中には、未登記の建物も記載されています。

 固定資産税の通知書には、その年の1月1日現在に存する建物が記載されますので、年の途中に建築された建物は記載されず、逆に、年の途中に取り壊された建物でも記載されていることになります。

条項例
第○条 遺言者は、遺言者の所有する次の建物を、妻A(昭和○年○月○日生)
    に相続させる。
    所在    ○○市○○町○○丁目○○番地○○
    家屋番号  未登記
    種類    物置
    構造    木造瓦葺平屋建
    床面積   ○○.○○平方メートル

建物を増築したが、増築部分が未登記である場合

 建物を増築はしたが、増築部分を登記していない場合があります。

 増改築前の不動産情報だけでも、不動産の特定はなされると判断される場合が大半かと思われます。

 しかし、増改築の規模によっては、建物そのものの価値にも影響しますので、把握しておくべき内容です。

 建物を増築した場合、それが登記記録に反映されていない場合には、建築確認、増改築の見積書や請求書、設計図面等から判断することになります。

 今回は、以上となります。

*参考文献 「遺言書作成・聴取事項のチェックポイント」伊庭 潔著

 

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